メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、内臓脂肪型肥満が原因で高血圧、高血糖、高脂質の状態になり、いずれか2つ以上をあわせもった状態をいいます。内臓脂肪型肥満とはおなかのまわりだけでなく内臓にも脂肪が蓄積した状態です。糖尿病などの生活習慣病は内臓脂肪型肥満が大きな原因となっていることがわかってきました。
運動不足や食べ過ぎなど、生活習慣の悪い積み重ねが原因となって起こるため、生活習慣の改善によって、予防・改善が可能になります。
今日から生活習慣の改善を始め、メタボリックシンドロームを予防しましょう。
日本人の三大死因は、がん、心臓病、脳卒中です。そのうち心臓病と脳卒中は、動脈硬化が原因の病気です。メタボリックシンドロームになると、糖尿病、高血圧症、高脂血症になる前にでも、これらが内臓脂肪型肥満をベースに複数重なることで、動脈硬化を進行させ、ひいては心臓病や脳卒中といった命にかかわる病気になる場合があります。
勤労者を対象とした調査では、軽症であっても「肥満」、「高血圧」、「高血糖」、「高中性脂肪血症」、または「高コレステロール血症」の危険因子を1つ持つ人は心臓病の発症リスクが5倍、2つ持つ人は10倍、3~4つ併せ持つ人では31倍になることがわかりました。
このように、たとえ異常の程度は軽くても複数の危険因子が重複しているケースでは、動脈硬化が起きやすいのです。
メタボリックシンドロームの診断基準となる4つの項目の数値をチェックしましょう。
内臓脂肪の蓄積をチェックします。
肥満の判定によく用いられるBMI(体格指数)ではなく、腹囲で判定します。
内臓脂肪の蓄積に加えて、下記の2つ以上の項目があてはまるとメタボリックシンドロームと診断されます。
メタボリックシンドロームでは、過剰な中性脂肪の増加と
HDLコレステロールの問題となります。
高血圧症と診断される「最高(収縮期)血圧140mmHg以上/最低(拡張期)血圧90mmHg以上」より低めの数値がメタボリックシンドロームの診断基準と
なっています。
糖尿病と診断される「空腹時血糖値126mg/dL以上」より低めの数値で
「境界型」に分類される糖尿病の一歩手前がメタボリックシンドロームの診断基準となっています。
*薬剤治療をうけている場合は、それぞれの項目に含める。